カンヌライオンズ2016 PR部門グランプリ!スウェーデンのスーパーマーケットが実施したPR施策とは?

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カンヌライオンズ2016のPR部門グランプリのお仕事。スウェーデンの大手スーパーマーケットCoopが「オーガニック食品は体に良い」ことをPRするために実施しました。

 The Organic Effect / Coop(2015)

スウェーデンでは、「オーガニック食品は環境に良くて高い食品」というイメージが強いそうです。だから、農薬を使用した価格が安い食品に手が伸びてしまう。こんなパーセプションを変化させるために、ある実証実験を行います。とある家族に協力を依頼し「2週間オーガニック食品だけを食べて生活し、おしっこに含まれる化学物質の量の変化を計測」すること。

動画を見てもらえればと思いますが、実験前の尿からは防カビ剤や殺虫剤などの化学物質が検出されます。そして、2週間後に再び計測すると、ほぼゼロになるという結果が出ました。

この一連の様子をおさめたムービーを公開すると、瞬く間にシェア/再生され、大きな議論を巻き起こしたそうです。

ざっくりプランニングの構造をまとめると、「オーガニック食品は、農薬や化学肥料を一切使っていない」というファクトを、「おしっこに含まれる化学物質の量の変化」に変えることで、世の中に議論を巻き起こし、「オーガニック食品は健康に良い」というパーセプションチェンジを引き起こした、ということですね。

また、この事例からはもう一つ学びが有ります。PRパースンがよく用いる“調査PR”を実施する場合、300サンプル程度の定量調査データをベースにした調査リリースを発信することが通例ですが、この事例ではn=1のストーリー動画だけで情報発信をした点にも注目したいです。ここまで大きく話題になったのは、このムービーの“強さ”が一役買っているように思います。定量調査をベースにしたリリース配信だと、ここまでの話題化にはならなかったのでは。採尿する子供の姿をチャーミングな表現で描いたり、ショッキングな結果を印象づけるチャートを用いたりと、ムービーだけ切り取っても魅力的なコンテンツに仕上がっていますね。

以上、スウェーデンのスーパーマーケットが実施したPRキャンペーン事例のご紹介でした。

※記事内の画像はYoutubeよりスクリーンキャプチャ